家づくりを考えるとき、多くの方が悩まれるのが住宅ローンです。
「固定金利と変動金利、どちらを選べばいい?」
住宅価格が上がり、金利も少しずつ動いている今、以前よりも住宅ローンについて考えることが難しくなってきました。
今回は、これまで住宅ローンの相談を受けてきた中で感じていることを、ひとつの考え方としてお話しします。
低金利の時代は「固定」という選択
これまでは、比較的「固定金利」を選ばれるお客様が多かったように思います。
数年前、変動金利が0.3%程度まで下がっていた時期にも、35年固定金利が0.95%程度という商品がありました。
変動金利との差がそれほど大きくないのであれば、将来の金利上昇を心配せずに返済額を決められる固定金利には、大きな安心感があります。
実際に、その時期に固定金利を選ばれたお客様から、
「今考えると固定にしておいてよかった」
と言っていただくこともあります。
金利が低いときには、将来の安心まで含めて固定金利を選ぶ。
これはひとつの考え方だと思います。
では、金利が上がってきた今は?
一方で、現在は少し状況が変わってきました。
例えば、フラット35の金利を見ると以前よりも高い水準になっています。
住宅ローンは借入額が大きいため、金利が少し変わるだけでも、長い返済期間では大きな差になります。
だからこそ、
「固定金利だから安心」
「変動金利だから得」
と単純に考えるのではなく、今の金利水準と、自分たちの家計にとって無理のない返済額を考えることが大切です。
「昔の金利」を知ると、見え方も変わります
今、住宅ローンを考えている若い世代の中には、かつての住宅ローン金利を知らない方も多いと思います。
平成の初め頃には、現在では考えられないほど高い金利の時代もありました。
そう考えると、現在の金利だけを見て、
「変動金利はこれからどこまで上がるのだろう」
と不安になるのも当然です。
ただ、反対に「これから必ず○%まで上がる」と言い切ることもできません。
金利がどう動くのかは、誰にも正確には分からないからです。
だからこそ、住宅ローンを考えるときには、金利の未来を当てることよりも、金利が上がった場合にも暮らしていける計画をつくっておくことが重要だと考えています。
変動金利を選ぶなら、「上がる可能性」も考えておく
現在の金利水準だけを見れば、固定金利よりも変動金利の方が低いケースが多くあります。
そのため、今の時点では変動金利を選択することも、十分に考えられる選択肢です。
ただし、変動金利には当然、金利が変わる可能性があります。
「今の返済額なら大丈夫」
ではなく、
「もし金利が上がったら、どこまでなら無理なく返済できるか」
まで考えておく。
これが大切です。
例えば、借入額を少し抑える。
毎月の返済額に余裕を持たせる。
将来の教育費や修繕費のために貯蓄を残しておく。
こうした準備があれば、金利が上がったときにも対応しやすくなります。
固定と変動、どちらかに決めなくてもいい
もうひとつの考え方として、固定金利と変動金利を組み合わせる方法もあります。
例えば、すべてを変動金利にするのではなく、一部を固定金利にする。
そうすることで、変動金利の低い金利を活用しながら、固定金利による安心感もある程度持つことができます。
もちろん、どの組み合わせが良いのかは、借入額や収入、これからの暮らし方によって変わります。
大切なのは「金利を当てること」ではない
住宅ローンについて考えるとき、
「固定と変動、結局どっちが得ですか?」
と聞かれることがあります。
正直なところ、将来の金利がどうなるか分からない以上、今の時点でどちらが必ず得になるとは言えません。
だから私たちは、金利だけで住宅ローンを決めるのではなく、
「この家に住みながら、これから先も無理なく暮らしていけるか」
という視点を大切にしています。
住宅ローンは、家を建てるためのお金であると同時に、その後の暮らしに長く関わるものです。
家を建てたあとに、
「思っていたより住宅ローンが大きくて、旅行や趣味を我慢しなければならない」
「子どもの教育費や将来のための貯蓄ができない」
ということになってしまっては、本来の家づくりとは少し違うのではないでしょうか。
借りられる金額ではなく、無理なく返していける金額から家づくりを考える。
金利が動いている今だからこそ、住宅ローンについても、これまで以上に慎重に考えていきたいと思っています。
固定金利か、変動金利か。
答えは、すべての人に共通するものではありません。
大切なのは、それぞれのご家族の収入やこれからの暮らし、そして「どんな生活をしたいのか」まで含めて、自分たちに合った住宅ローンを考えることです。
そのため家づくりを検討中の方には、ライフプランシミュレーションをされることを強くお勧めしています。
人生は1度きりですが、シミュレーションの中では何度でも失敗できます。
後悔のない家づくりのために、ご興味のある方はぜひお問い合わせください。