2024年12月23日(月)

大きく変わっていく断熱性能や等級

大きく変わっていく断熱性能や等級

今回は、断熱についてのお話です。

2025年4月からすべての新築住宅が、「断熱等性能等級4」「一次エネルギー消費量等級4」以上を満たすことが義務化されます。その義務化に向けて、今まで4段階しかなかった断熱等性能等級に、2022年には「等級5(ZEH水準)」「等級6(Heat20 G2相当)」「等級7(Heat20 G3相当)」が新設されました。
2030年には、「等級5」を最低基準とすることも予定されています。

断熱性能を示すときに使われるUa値で比較してみると、断熱等級4の0.87に対して、0.6、0.46、0.26と設定されました。

創伸では、基本的に等級 6 程度の性能(Ua値0.45~0.35)の家を建てさせていただくことが多いです。もちろん、等級 7 の家も建てることはできますが、「どうしても」と希望された場合を除いておススメはしていません。

その理由は、Ua値の数値で比較すると 0.46 と 0.26 、数値的には 0.2 の差です。この0.2を下げようとしたときに、費用が10万円程度で下がるならオススメができますが、なかなかそうはいきません。
仮にコストアップを許容できたとしても、かけたコストほどの大きな体感の違いを得られるのかというと、そうではない場合もあるのです。

土地価格の上昇や建築費の高騰が続く今、断熱性能の基準を上げていくと更に建築コストが上がる傾向になります。これを、家を建てるあなたがどう考えるかが重要です。

私たちは、何事も費用と効果とのバランスが大切だと思っています。

大切なのは、「数値」ではなく「体感」。

欧州への研修の際に訪れた、スイスのサシャさんもこのように話していました。
ー スイスでは、室内の最低温度の基準が20℃に決められている。だから、20℃以下にならないように初期設備に投資して過剰な暖房設備を導入する。その電力を賄うために屋根の上に太陽光を載せる。それでエネルギーの問題も解決したと考えているんだ。
一方、僕の家は日によっては19℃以下になる日もあるから、違法建築だね。でも、暖房器具は一切使わずに太陽の力だけで温かくなる。それだけでも快適に暮らせれている。どっちが、エネルギーを節約できていると思う?ー

日本でも同様で、技術とお金ですぐに問題を解決して前より良い生活になったと感じてしまいます。
でも、断熱性能を上げる本当の目的は、「少ないエネルギーで健康的な生活が送れる室温を保てれる住宅にすること」ではないでしょうか?

よく断熱を売りにされている会社さんでは、「光熱費を~円削減できます」という広告を出されていますが、気をつけないといけないですね。

断熱等級でより良い等級にすることが、光熱費を〜円安くすることが、
目的になってしまうと、全体的に見たときにチグハグなおかしな家になってしまっていることは、よくあります。余計なお金がかかってしまっていることもあります。
それでは、本末転倒ですよね。
そんな家づくりがしたいでしょうか?

無駄なく住み心地の良い暮らしを手に入れられる、賢い選択をしてください。

CONTACT

0859-54-3121

(受付時間:月〜土 9:00〜18:00)

家づくりに関しての
ご相談や、資料請求など
お気軽にお問合せください。

ページトップへ戻る