お客様の中にも、「実家で所有している田んぼや土地に家を建てたい」とご相談を受けることが多くあります。今回はそんな田んぼや畑に家を建てるまでに必要な手続きと、考えないといけないことについてまとめました。
① 田んぼや畑に家は建てれるのか?
田んぼや畑には、基本的に家を建てることはできません。しかし、方法はあります。
それは、農地法5条の申請により農地を宅地に変更することで、家を建てれるようになります。
いわゆる、「農地転用(農転)」という手続きです。
ただし、どこの農地でも農転ができるわけではありません。
農業振興地域に指定されていると、農地転用をすることは難しくなります。
まずは、その農地を管轄している市町村の農業委員会に相談に行って確認してみましょう。
② 家を建てられるようにするために
田んぼや畑を家が建てられるようにするためには、様々な工事が必要です。
考えられる工事は以下のような工事です。
・造成工事
・ブロック工事、擁壁工事
・上下水道の引込み工事
・電柱の新設
田畑は道路より土地が低くなっていることが多いので、土地を道路の高さ程度まで埋め立てる造成工事が必要になります。また、周囲に農地が続いている場合には、土砂の流入や水の流れのことも考えて他の農地との境界にブロック塀や擁壁を立てるケースも多いです。
そして、住むために必要なライフラインの整備も必要です。
こちらも周辺に家がない場合には、何百メートルも上下水道を引いてこないといけないケースもあり、事前の確認が必要となります。どうしても難しい場合には、井戸を掘ることや浄化槽を設置するケースもあります。
また、特に考えておきたいのは造成をした後だと、建物を立てる前に地盤改良工事が必要となるケースがほとんどです。
このような工事にどれくらいの費用がかかりそうかも、事前に把握されておいた方が安心できるでしょう。
このように、ご家族で所有している田んぼや畑に家を建てることは可能ですが、時間と費用もかかります。
大体、農地転用の許可申請手続きの準備から建物の工事までは、少なくとも3〜6ヶ月ほどの期間をいただくことが多いですし、場所によっては家が建てられるようになるまで造成工事費を含めて300〜500万円ほどの費用がかかる場合もあります。
他の場所では得難い絶景が広がっていたり、
土地の取得コストを抑えられる点はメリットでもありますが、
期間とコストを考えると一般で売られている土地の方が負担が少なくなるケースもあります。
まずは、その土地で理想とする家が予算内に建てられそうか?がポイントだと思いますので、
検討中の方は一度、ご相談ください♪