ここ数年で、電気代は大きく変わりました。
政府から負担軽減策も取られていますが、そろそろお家の性能の差が顕著に「お金」に表れるようになってきました…
今から冬の光熱費が恐ろしく感じている方も多いのではないでしょうか?
実はこれから迎える冬は自然の恩恵をガッツリ受けられる季節なのです。太陽のエネルギーを受けてぽかぽかとお家を暖めることができるので、そのようなことを考えて建てられた家であれば、暖房に使うエネルギーが少なくて済みます。
使うエネルギーが少なくて済むということは、環境にやさしいだけでなく、電気代などの支出を減らすことに繋がります。
このような家の性能を示すために「年間冷暖房負荷」という指標が使われます。
これは、冷暖房で使うエネルギー量を判断しています。
すごく極端に言うと、「家の中を快適な空間として保つためにどれだけ冷暖房にエネルギーを使わないか」ということ。エコな指標であると共に、電気代と直結する数値として見ることができるんですよね。
断熱性能を見るため、Ua値はもちろん大切です。
でも、「Ua値だけ」を見て、判断してしまう方も多いので少し残念に思います。
お家の性能指標はUa値がすべてではない、ということも知っておいてほしいです。
冬でもぽかぽかなのは南面の窓からの「日射取得」があるからです。ですが、どんなに性能のいい窓でも壁に比べると熱逃げしてしまいます。
ちなみに、Ua値(外皮平均熱貫流率)とは家から逃げる熱の合計を家全体の表面積で割った平均値。
家全体の表面積が同じなら家から逃げる熱の量が少なければ少ないほど、その家のUa値は小さくなる、ということになります。
つまり、窓をなくして断熱した壁だけで家をつくればUa値はめちゃくちゃ良くなります。
が、そんな家イヤですよね。笑
かなり極端な例を出しましたが…
これが「Ua値だけでいいのか問題」の案件のひとつ。
家の窓を小さくすれば、Ua値はよくなります。最近、窓の小さい家が多くないですか?
「Ua値が低い=いい家」という認識で家を選ぶと、窓が小さい上、日射取得も考慮されておらず、「冬は暖房をつけないとお家が寒い…」という思いをしてしまうかも。
ちなみに冷暖房の話で言うと、人が快適に過ごせる温度は夏25〜28℃、冬18〜22℃と言われています。
気温とエアコンの設定温度の関係は
冷房:35℃→27℃(-8℃)
暖房:5℃→20℃(+15℃)
となるので、温度差からもわかるように冬の方がお部屋を快適温度にするのにエネルギーを使います。
「南面に大きい窓のある、日射取得が考慮されたパッシブハウス」と「Ua値がすごくいい、冬暖房が必要な家」あなたはどちらを選びますか?