庭の紫陽花が色づきはじめ、季節の移ろいを感じるこの頃。
しっとりとした空気に包まれるこの季節、家の中で過ごす時間が、なんだか心地よく感じられますね。
最近、お客さまから「最近話題の○○工法ってどうなんでしょう?」といったご質問をいただくことが増えてきました。
住まいづくりを考え始めると、いろんな工法や新しい技術が気になりますよね。雑誌やYouTubeでも「最新」「話題の」といった言葉が目に入り、ちょっと惹かれてしまうのも無理はありません。
でも、少しだけ立ち止まって考えてみてほしいのです。
私たちのような木の家づくりをしている立場からすると、「工法」には、実績と時間の積み重ねがとても大切だと感じています。
例えば、ある新工法が数年間の試験や開発を経て「販売開始」になったとしても、実際の建築場所の気候や環境に合うかどうかは、建ててからでないとわからないこともあります。南北に長い日本ですから、北と南では日照条件も湿度も違いますし、住まい方やメンテナンスのしやすさなどは、時間とともにしか見えてこない部分もあります。
私たちはこれまで、さまざまな「新しい」「話題の」工法が登場し、そしていつの間にか消えていくのをたくさん見てきました。ある工法で建てた家が、10年、20年と経ったときに、補修部材が手に入らない、対応できる業者が少ない…そんな事例もあります。
大手ハウスメーカーの工法であれば、ある程度のサポートや補償が続くかもしれません。でも、流行の工法を採用している中小企業の中には、技術的な裏付けよりも「他と差別化したい」「経営的に有利にしたい」といった理由で選んでいる場合もあるのです。
そして、万が一問題が起きたときに「施工会社のせいです」と責任を外に向けるようなケースも、残念ながら少なくありません。
もちろん、すべての新しい工法が悪いわけではありません。ただ、「新しいから良いものだ」「流行っているから間違いない」と決めつけてしまうのは少し危険だと、私たちは思っています。
家づくりは、完成して終わりではありません。10年、20年、30年と、家族とともに時を重ねていくものです。だからこそ、長く安心して暮らせる「メンテナンス性」や「実績」にも目を向けてほしいと思っています。
流行の言葉に惑わされず、自分たちの暮らしに本当に必要なものを、一緒に見つけていけたらうれしいです。
ご不安なことがあれば、いつでもお気軽にご相談くださいね。