古民家再生
古民家に学ぶ

循環型の日本の暮らしから現代へ

古来、日本は循環型の暮らしを営んでいました。ところが、経済発展とともにそれまでの暮らしを捨て、目先の利益を第一に優先させるような大量生産・大量消費の社会となっていきました。
21世紀に入り、「このままでは地球も人も大変なことになる」と、社会全体で循環型の暮らしへの転換が意識されるようになっています。
一方、住宅においてはいまだに「家を持つなら新築」「まだ使えるのに古いモノを壊して、新しいモノを建てる」という考えが根付いています。しかし、このような考えを見直す時が来ているのでは、ないでしょうか?

アナログの魅力

古民家は木、土、石、紙、布など、最後まで大切に使い、いつかまた地球に還る素材でできています。どこかきれいで美しく、住んでみると楽しさを感じます。それって何だろうと思ったとき、すべてアナログの時代につくられたものだからなのだと気付きました。
電気で美味しいご飯が炊ける炊飯ジャーが開発されても、「釜戸風」とうたっていたりします。それは、アナログのかまどの良さを認めているからで、それ以上のものが作られないからだと思うのです。

合板やプラスチックなどケミカルな素材を使っている家は完成したときが100で、そこから劣化が始まります。でも、昔の家は、定期的な手入れをしていくことで完成からもどんどん成長し、魅力や風合いを増していきます。
大切にすれば何百年も使え、景観を壊さず、地域の資源循環の中にある素材だけでできた古民家こそ、循環型社会に適した住まいだと思うのです。

古民家と伝統構法で建てる新築とのちがい

古民家には、日本の伝統構法の技が結集されています。一方、その技術を使った新築もあります。そこで考えるのは、新築にない古民家の魅力です。
じゃじゃ馬のようなあばれた木も、100年200年の時を経ると、自然に空間に馴染んできます。長い時間のなかで生まれた趣や空気感は、そこで生活する人の気持ちを落ち着かせ、癒す効果を持っています。つまり、時間の経過こそが家の持つ風合いや美しさを醸し出しているのではないかと。そこに人の五感が本能的に反応する、つまり脳や遺伝子が遠い過去の暮らしを覚えていて、無意識に反応するのではないでしょうか。それは、新しい家にはない力です。

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